【太鼓とは】

 

   日本太鼓は、古来より神事や祭礼において、または伝達手段として重要な役割を担う楽器として伝えられてきましたが、最近では伝承、伝統音楽としての太鼓のほか、新たに創作太鼓が加わり、音楽の一分野として日本太鼓が確立されております。

 各地の太鼓が郷土の特色を色濃く伝える伝統芸能、民族芸能として注目され始めました。

日本太鼓の伝統を正しく継承、保存するとともに新たな創作活動の普及、振興を図りながら、政府奨励による地域活性化を目的とした「ふるさと創生」事業のひとつとして、全国各地に多くの太鼓チームが結成されました。近年では、日本太鼓は日本の伝統音楽として、地域社会における評価が高まり国内で目覚ましい発展を遂げております。特に太鼓に向かう真摯な態度や、団体演奏に必要なチームワークの大切さから、礼と節が備わることが評価されております。全身を使っての演奏は体力づくりとして、また、太鼓のリズムは生活のリズムを養うことに結びつくものとして注目されております。

 太鼓愛好者は、子供から高齢者にまで年齢層が広く、最近では主婦をはじめ女性グループも増え、男女の比率も均衡してまいりました。また、健常者のみならず身体・知的障害者のグループも誕生しており、太鼓演奏が心身の療育に寄与することが立証されております。さらに、日本の伝統文化の海外における紹介のうち、特に太鼓の海外演奏は、「日本の心」を伝えるものとして高く評価され、海外からも大きな関心が寄せられております。

 

   【礼に始まり、礼に終わる】

 

   華道、茶道、剣道、柔道、合気道 等々。古来からの伝統文化には、日本の心を受け継ぐ「道」がある。これらすべては日本人の生きる礎である。

礼儀に始まり、礼儀に終わる道場では、礼儀作法のひとつとして定めている。こういったいろんな事、すべて心からが大切で、真摯に心より行動する物だけが上達も早まるものである。

   日本の魂を和太鼓に託し、ただひたすら叩き続ける。一つのお稽古を無限に重ね〈一生燃焼〉〈一心一打〉〈温故知新〉一人一人がうちての心を気を放ち渾身の力を込め、今でしか打ち出し得ない彩を、想いを描くように打ち鳴らし、その音、響きは永遠に継がれます。

 

※前に学んだことや昔の事柄をもう一度調べたり考えたりして、新たな道理や知識を見い出し自分のものとすること。古いものをたずね求めて新しい事柄を知る意から。▽「温」はたずね求める意。一説に、冷たいものをあたため直し味わう意とも。「故ふるきを温たずねて新あたらしきを知しる」または「故ふるきを温あたためて新あたらしきを知しる」